こだわりの「レントウェア」⑪
パソコンPOS回想録⑪(1998年)
新しいWindowsPOSパッケージが完成した時、
私がぜひやってみたいこだわりがあった。
それは、ソフトを販売して売り切るのではなく、
ソフトを貸出(レンタル)するというものであった。
私はこのソフトレンタル方式を「レントウェア」と名付けた。
それまでのPOSのような業務用パッケージは、
通常貸し出されるものではなく販売されるものであった。
当社も以前のDOSパッケージでは、すべて買取販売で90万円もした。
そのため、POS一式をそろえようとすると150万円近くもする。
今後とも、150万円もするシステムが順調に売れていくんだろうか?
私は、その考え方には否定的であった。
POSがパソコンに移っていく時点で低価格化がすすんだ。
そのためパソコンPOSでは、ソフトの価格がハードを上回ることは
非常にお客様に高価な商品だというイメージを与える。
価値以上の高価な商品は、いずれ売れなくなる。
ソフトが売れなくなってから、あわてては遅い。
過去の経験が、私のこの不安を駆り立てた。
しかしながら、POSパッケージは業務用アプリであり
販売は、その業種だけにしか売れず大量本数販売することは難しい。
ただ単に値段だけを下げたのでは、会社を成り立たせていくのが難しくなる。
売った後、会社がなくなりサポートが出来なくなれば、
買っていただいたお客様に迷惑がかかる。
ソフトハウスの最大のサービスは、会社を継続しお客様をサポートすることだと考えた。
そこで私は、ソフトをレンタルすることを思いついた。
一店舗のお店が1カ月システムに払えるお金は、
せいぜい1万円から2万円である。
それ以上超えれば、システムの経費でお店の経営を圧迫しシステムを入れるメリットがなくなる。
そのため、ソフト代は5000円~10000円までが妥当な線だろうと思った。
ソフトをレンタルすれば、お店の初期導入費は格段に下がり、
複数店舗のチェーン店でも導入しやすくなる。
そしてレンタルであれば必要な時に導入し、
必要がなくなればソフトも返すことも出来る。
初期導入費が格段に安くなれば、
今まで導入できなかったお店も導入しやすくなり、
今までの買取で営業してたよりも、
格段に「BCPOS」を使ってもらいやすくなる。
そしてレンタル費用は、全額経費で清算出来て、
リース費用などの金利もかからない。
お客様には、いいこと尽くめの「レントウェア」であるが、
社内では大きな問題が起きていた。
なにせ、今まで90万円で売ってきた商品を、
たったの5000円で貸してしまおうというのである。
数を売らなければ、大幅な収益ダウンになると予想された。
最初に営業がたけび声をあげた。
営業マン:「社長、月にいったい何本ソフトを売ればいいんですか?」
私:「30本から50本ぐらい売ればいい」
いままで営業が90万円のソフトを、月に3~10本売れば十分なノルマに達成した。
今度は1本ソフトを5000円にするから、その5倍から10倍売ってこいというのである。
もし目標本数売れなければ、会社は赤字となり、存続することは不可能であろう。
私は周りから無謀な計画だと言われながらも、その販売方法を決定した。
パソコンPOSソフト ¥5000/月
大きな賭けでああったが、私には多少の勝算があった。
①まず、販売するまでに会社を縮小し、無駄なものを一切なくしてた。
引っ越したことにより、社員の数も最低限度必要な人数に絞り込まれてたし
大きな経費がかからないことが、少ない利益でやっていける最大の武器だった。
②ソフト・ハードの金額を最低限度の金額に抑えた。
これにより、格段に商品競争力が増し、多店舗のチェーンでの導入もすすんだ。
③パソコンPOSに特化
専用POS筐体を用いず、パソコンに特化したため、
個々の仕様に合わせるソフトの改造の手間を防ぎ、統一した環境で販売が出来た。
④個別のカスタマイズ、独自仕様の廃止
個々の企業に合わせたカスタマイズを受けなかったことにより、統一メンテナンスが可能
複数のお店で使用される仕様は、基本スイッチの変更にて可能にする。
そのため、多くの業種に対応し、販売できるルートが増えた。
販売して1~2年は不安の連続であった。
自転車操業のような日々が続き
「方向性が間違っていないのだから必ず売れる」何度も自分に言い聞かせていた。
何度もバージョンアップを重ね、機能を増やしていく中で、
6年たった今、結果として4000本の「BCPOS」の販売を行い、
月50本~60本のも販売本数をこなした結果となった。
当社は、いままで分譲住宅を売っていた不動産会社から
賃貸マンションを管理する不動産屋に変化したと思ってる。
駅から近い=便利で
家賃の安い=費用の安い
住み心地のいい=使いやすい
日当たりのいい=機能の多い
安全な=安心な
常にリフォームされる=常にバージョンアップされる
買う時代から借りる時代に、そんなマンション
ソフトもそういう時代が来たのだと実感してる。
新しいWindowsPOSパッケージが完成した時、
私がぜひやってみたいこだわりがあった。
それは、ソフトを販売して売り切るのではなく、
ソフトを貸出(レンタル)するというものであった。
私はこのソフトレンタル方式を「レントウェア」と名付けた。
それまでのPOSのような業務用パッケージは、
通常貸し出されるものではなく販売されるものであった。
当社も以前のDOSパッケージでは、すべて買取販売で90万円もした。
そのため、POS一式をそろえようとすると150万円近くもする。
今後とも、150万円もするシステムが順調に売れていくんだろうか?
私は、その考え方には否定的であった。
POSがパソコンに移っていく時点で低価格化がすすんだ。
そのためパソコンPOSでは、ソフトの価格がハードを上回ることは
非常にお客様に高価な商品だというイメージを与える。
価値以上の高価な商品は、いずれ売れなくなる。
ソフトが売れなくなってから、あわてては遅い。
過去の経験が、私のこの不安を駆り立てた。
しかしながら、POSパッケージは業務用アプリであり
販売は、その業種だけにしか売れず大量本数販売することは難しい。
ただ単に値段だけを下げたのでは、会社を成り立たせていくのが難しくなる。
売った後、会社がなくなりサポートが出来なくなれば、
買っていただいたお客様に迷惑がかかる。
ソフトハウスの最大のサービスは、会社を継続しお客様をサポートすることだと考えた。
そこで私は、ソフトをレンタルすることを思いついた。
一店舗のお店が1カ月システムに払えるお金は、
せいぜい1万円から2万円である。
それ以上超えれば、システムの経費でお店の経営を圧迫しシステムを入れるメリットがなくなる。
そのため、ソフト代は5000円~10000円までが妥当な線だろうと思った。
ソフトをレンタルすれば、お店の初期導入費は格段に下がり、
複数店舗のチェーン店でも導入しやすくなる。
そしてレンタルであれば必要な時に導入し、
必要がなくなればソフトも返すことも出来る。
初期導入費が格段に安くなれば、
今まで導入できなかったお店も導入しやすくなり、
今までの買取で営業してたよりも、
格段に「BCPOS」を使ってもらいやすくなる。
そしてレンタル費用は、全額経費で清算出来て、
リース費用などの金利もかからない。
お客様には、いいこと尽くめの「レントウェア」であるが、
社内では大きな問題が起きていた。
なにせ、今まで90万円で売ってきた商品を、
たったの5000円で貸してしまおうというのである。
数を売らなければ、大幅な収益ダウンになると予想された。
最初に営業がたけび声をあげた。
営業マン:「社長、月にいったい何本ソフトを売ればいいんですか?」
私:「30本から50本ぐらい売ればいい」
いままで営業が90万円のソフトを、月に3~10本売れば十分なノルマに達成した。
今度は1本ソフトを5000円にするから、その5倍から10倍売ってこいというのである。
もし目標本数売れなければ、会社は赤字となり、存続することは不可能であろう。
私は周りから無謀な計画だと言われながらも、その販売方法を決定した。
パソコンPOSソフト ¥5000/月
大きな賭けでああったが、私には多少の勝算があった。
①まず、販売するまでに会社を縮小し、無駄なものを一切なくしてた。
引っ越したことにより、社員の数も最低限度必要な人数に絞り込まれてたし
大きな経費がかからないことが、少ない利益でやっていける最大の武器だった。
②ソフト・ハードの金額を最低限度の金額に抑えた。
これにより、格段に商品競争力が増し、多店舗のチェーンでの導入もすすんだ。
③パソコンPOSに特化
専用POS筐体を用いず、パソコンに特化したため、
個々の仕様に合わせるソフトの改造の手間を防ぎ、統一した環境で販売が出来た。
④個別のカスタマイズ、独自仕様の廃止
個々の企業に合わせたカスタマイズを受けなかったことにより、統一メンテナンスが可能
複数のお店で使用される仕様は、基本スイッチの変更にて可能にする。
そのため、多くの業種に対応し、販売できるルートが増えた。
販売して1~2年は不安の連続であった。
自転車操業のような日々が続き
「方向性が間違っていないのだから必ず売れる」何度も自分に言い聞かせていた。
何度もバージョンアップを重ね、機能を増やしていく中で、
6年たった今、結果として4000本の「BCPOS」の販売を行い、
月50本~60本のも販売本数をこなした結果となった。
当社は、いままで分譲住宅を売っていた不動産会社から
賃貸マンションを管理する不動産屋に変化したと思ってる。
駅から近い=便利で
家賃の安い=費用の安い
住み心地のいい=使いやすい
日当たりのいい=機能の多い
安全な=安心な
常にリフォームされる=常にバージョンアップされる
買う時代から借りる時代に、そんなマンション
ソフトもそういう時代が来たのだと実感してる。
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- [2004/08/23 00:18]
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