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 2008年01月 

円高容認論 

サブプライム問題以降のマスコミは、次なる社会不安要素として円高を上げている。
あるマスコミはそれを「円高リスク」と呼び、危機感をあおってる節もある。
私は常々感じてきたことではあるが、
いつから誰が円高を悪と決めてしまったのであろうか?

円が1円上がったとしたら、国民全体の持つお金の価値が上がる。
国民の資産が増えることのほうが重要なはずだが。

円が上がれば輸入商品は安くなる。
たとえば、値上がりしている石油だって、円の価値が高くなれば安く輸入できる。
高くなった食料品だって、円が高くなれば安くなる。
海外旅行だって、円が高くなれば安く買い物が出来る。
ちょっと考えただけでも、円が高くなることは大きなメリットも多い。
国民の財産が増える方向に導くのが円高である。

これこそ国益であるはずである。

それなのに、政府、マスコミは円高リスクと呼び、円が安になることばかりを望む。
円が上がるとある輸出企業の利益が数十億円消える、
と、一部企業の悪い話ばかりが強調される。
しかし、これは私企業の業績であって、日本全体の国益の減少ではない。

確かに円安によって輸出が伸びて、国益が増していった時代もあった。
ジャパニーズ、アズ、ナンバーワンなんて呼ばれていた時代がそうである。
輸出企業が日本の産業を牽引し、利益を上げた企業は給与や税金として国内に還元し繁栄した。
一昔のように、輸出企業が収益を上げ、ちゃんと国内に還元していたなら、国益にもなりえるであろう。

しかし今はどうであろうか?
輸出企業ばかりが企業業績を伸ばし最高利益を上げる会社も続出している。
いざなぎ景気を越えたといわれる実感のわかない好景気は、ある一部だけの好景気を反映している。
統計に反映しずらい一般社会全体は、この好景気とは無関係で不況のままである。

それは、好景気と呼ばれる企業で働く人たちの賃金でさえ、給与は伸び悩み、
社員になれる人はましなものの、社員になれない工場派遣労働者が蔓延し、
海外との競争においてできるだけ低い賃金にての労働を求められる。

いまや輸出企業がいくら海外で収益を上げたとしても、国内に還元されない仕組みが出来上がってしまった。
これでは、いくら円安にして輸出企業を援助しても、国民は貧しいままである。
しかし今や円安は、一部の輸出中心企業のメリットでしかない。

円安は国民にとって何のメリットも得られず、弊害ばかりが目立つ。
サブプライムの問題に対してドルが衰退していくのはわかるが、
関係のない円もドルと連動しすべての通貨に対して円安になろうとしている。
しかも、政府やマスコミがそのドル以上に円安を望むわけだから
このままであれば円はどの通貨よりも弱い立場で円安に誘導されかけてる。

輸出企業から見れば円安はプラスだが、国民から見ればマイナスである。
逆に国民から見れば円高はプラスである。
政府だけではなく、マスコミの論調も早く目覚め、
円高は大きなメリットとして考えるべきであろう。

私は、円が実態に見合ったしっかりとした価値を持ち、
円高になることによって一般消費が伸びる国民の豊かな生活を望む。

PS.
財務省の統計資料、「外国為替平衡操作の実施状況」を見ると、
http://www.mof.go.jp/1c021.htm
平成15年から16年までのたった二年間の間に35兆円もの円売りドル買いが行われている。
小泉政権の時代に、ここまであからさまな円安誘導が行われている。
これは35兆円もの国の予算(国民の税金)を使って、国民のもつ円の価値をわざわざ下げたのである。
政府、マスコミは円高になると大変なことになると騒ぎ立てる。
しかし本当にそうであろうか?
そこまでして、なぜ国の通貨の価値(国民の財産の価値)を下げなければならないのか?

しかも、円売りドル買いにて得た、ドル資金は、
「流動性等に問題のない主要先進国債券に運用されている」と日銀は説明している。
これは、アメリカの国債?ってことかなと考えてる。
円を売ってドルを買って、そして買ったドルでまたアメリカの国債を買っている。
どれだけ、日本はアメリカのために資金をつぎ込まなければならないのか?
しかも、このドルを買い支えている資金は、日本国民の負担である。
ドルの衰退が、日本に連動しないことを望む限りである。
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