fc2ブログ

月別アーカイブ

 2008年01月 

金利引き上げ論 

金利引き上げ論

18日のブッシュ大統領の16兆円の景気対策の後、
世界同時株安が発生し、世界中が混乱している。
しかし、世界同時株安で売られたお金はどこに流れているのであろう?

結局、株から引き上げられたお金は金余りとなり、
金や石油などの一部の商品に再投資され、異常な値上がりを続けている。
世界同時株安と言いながら、どこかでお金が溢れている。

今日、日銀の福井総裁が利上げ見送り金利0.5%の維持を発表し、
先ほどアメリカFRBは、金利の0.75値下げを発表した。
一部には日銀は利下げするべきだとの声も強いが、私はそうは感じない。
なぜ、アメリカに連動して金利を下げなくてはならないのか?

私はこのようなときにこそ、金利を上げるべきだと考えている。
そして、海外からの資金を流入させ、内需を拡大すべきだと考える。

そもそもサブプライム問題を起こしたのはアメリカであり、
日本はアメリカとの連動を避けて動くべきである。
それが最近よく言われているデカップリング(切り離し)であろう。
それがうまく出来なくて、同時株安の事態に陥っているのである。
協調利下げなんてものを起こしたなら、日本もまたアメリカに追随である。

今の日本はたった0.5%の金利の幅しか持たないため下げても効果は乏しい。
それに多少の金利を上げたとしても、流動性資金が吸収されるものとも思わない。
日本は今、不況時の物価高、スタグフレーションである。
ただこれは、物価高のコストインフレであって、金余り過剰な流動性によるものではない。

そもそも経済学では、物価高に行なう政策の基本は金利の値上げではなかったのか?
この当たり前のことが行なわれなくなった最大の理由は円安政策である。
輸出企業ばかり保護するため、意図的な円安誘導が行なわれ、円高は悪とされた。
円が安くなったために、内需は疲弊し格差が生まれた。

今、日本に求められているのは輸出拡大より内需拡大である。
金利を上げると円高になり輸出が伸びない。
内需拡大が出来ていない日本は輸出が伸びないと困るから円安政策という。
しかし、サブプライムで傷ついたアメリカにそれほど輸出が進むであろうか?
この間違った政策そのものが今の日本を経済では一流ではないものにしている。

では、金利を上げたら日本はどうなるであろうか?
株が下がると言う意見も多いが私はそうは考えない。
金利を上げて株から貯金に流れるのは平時の習性であり、
海外からの資金の流入をまるで無視した考え方である。

金利を上げれば海外からの資金は流入し、資金流入が始まればおのずと株も上がる。
幸い日本は多くの経済学者が言うように売られすぎで売られる理由が少ない。
それに今は多くの引き上げ資金が余剰されて行き先がなく困っている。
そのため、ちょっとした流れの変化で大量の資金流入がなされる可能性がある。

ただ、そうはいうものの
サブプライム以降、多少の金利の上げ下げなど無意味だとは考える。
世界中がマネーゲームに走り、ババ抜きをやっているのだから。

今は一言、偉い人が発言し引き金を引くだけで、
一気にお金が流動し、一気にお金が引き上げる時代だからである。
一言首相が「日本は国益を重視し円高政策を採ります」と一言、

到底、御手洗氏などに反対されて出来ない発言ではあろうが、
国民には優しい政治になるであろう。
スポンサーサイト