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新岩国市長、福田良彦氏について 

岩国を出たのは高校卒業後の18歳のとき、
もう28年にもなるので、いまさら故郷を語ることなどないと思っていたが、
昨年、ふるさと山口法人ネットワークのお誘いを受け、
ふるさとを振り返る機会を与えられた。

そして、今回岩国市長となった福田良彦氏(37)とは昨年12月に
まだ山口2区選出の国会議員として話しする機会があり、
率直な福田氏の意見が聞けたため、
今回の岩国市長選は、選挙権こそ持たないが、関心の深いものとなった。

12月にお会いしたときは、まさか福田氏がそのまま岩国市長になるとは思っても見なかった。
福田氏に岩国の行く末をたずねると、そのときはまだ
「国会議員として選挙区の行く末を見守り応援していく」との回答だったと思う。
それが国会議員をやめ、岩国市長選に出ざる終えなくなるとは、
本人もその当時は考えていなかったのだと思う。




会ったときに感じた印象は、以上に運のいい、責任感の強い、
そして非常に明るく実直な、頼まれれば断れないタイプだと感じた。
小泉チルドレンというと、大蔵、さつき、ゆかり、ばかりが目立つが、
こんなに地元に根を張った責任感の強い男がいるんだなと感じた。
私自身は無党派で、自民党を応援しているわけではないが、
彼なら応援してもいいなと率直に感じたものである。

それが一転、今年に入って岩国市長選の井原前市長の対抗馬となり、
今回、僅差で前市長を破り岩国新市長となった。

国会議員という地位を捨てて、岩国市長選に出る決断は、
彼の中では断腸の思いだったのを察する。
県知事や市長が望んで国会議員になることはあっても、
誰が好き好んで、国会議員をやめて市長になることを望もうか?
前選挙で大勝した井原前市長にもし勝たなければ、
国会議員の地位も捨て、市長選にも勝てなかった男になる。
そんな危険なことをあえて誰が好んでしようか?
それだけ彼の、自分しか故郷を守れないとの思いが強かったと感じる。

2006年3月の米空母艦載機岩国基地移転計画に対する住民投票で、
87%の市民が移転案にノーを突きつけた。
移転に賛成か反対かと突きつけられれば、反対の意見が多いのは頷ける。
しかし、そこに生活が絡んできたらどうなっていくのであろうか?

私は井原前市長は、会ったこともないため、感想を述べる地位にはない。
ただ、新聞記事などで見る限り、理想主義で主張自体はあまり間違っていないと思う。
しかしながら、私も会社を経営していて、理想と現実の狭間に常に接する。
井原前市長がもう少し、自分の主義主張だけではなく、現実を見据えて対応していたなら、
福田氏は国会議員を辞めることもなく、理想の市制を行えたかもしれない。

そういう意味では、前市長も住民投票に縛られた気がしている。
井原前市長が理想を掲げ、福田氏が現実を掲げた。

許しがたいのは国の政策だとも感じる。
艦載機の受け入れをすれば補助金を出し、受け入れ拒否なら補助金をカット、
このアメと鞭のような侮辱的な政策は地元住民の意向を無視している。
地方分権の趣旨に反し、地方を国の従属として見ているものである。
この国の政策を改めない限り将来の地方分権は危うい。
そういう意味では、国は悪い実例を作り残してしまった。

福田氏とて、話してみた感じ、基地賛成、戦争賛成論者とは思えない。
現実的な路線にて基地と住民の共存を探ってる。
住民の生活あってこその基地問題であって、住民の生活と切り離した基地問題ではない。
基地の騒音で苦しんでいる人と基地に生活を依存している人との調和の中で、
より具体的な地方時事を求めていくことになろう。

それには国、県、地方との太いパイプを持つ福田氏の岩国市長は最適である。
あとは反対住民の意見も無視せず、うまく融合しあって、地方を活性化出来れば理想である。

私が今出来ることは、ふるさとを思いやり、応援していくことだけ。
私の同級生のコメントに、「37歳の市長かー、どんどん周りが若くなっていくなー」って・・
そうです。若い世代にどんどん道を開いていくことも時には必要ですね。


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