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3.11大震災より10日目 

3.11大震災より10日目

2011年3月11日に起きた東日本大震災、
あまりのも大きな被害のため、言葉に詰まる。

地震、および津波にのために大変多くの方々が犠牲となり、
そして今も大変多くの方々が被災地で苦労をされており、
心から追悼、そしてお見舞いを申し上げたいと思う。
そしてこれからも続く福島原発の事故は、
これからも多くの人々を苦しめると思うと無念に思う。

今回の震災地域、福島、宮城、青森、茨城、千葉湾岸で被災したビジコムのPOSシステムを使っていただいていたお店は数百店舗あるが、津波による沿岸被災地域に限定すると想定で21店舗、そのうちお店が流されたと連絡をくれたお店が5店舗ほどである。
連絡をいただいたお店はお店は流されているものの人命は無事であることが確認取れて少しホッとしたが、連絡の無いお店は、あえて私どもに連絡をする暇も無いのかもしれないが心配である。

なかには千葉県旭市の薬局のように津波の被害はうけたが、お店は残っており再開したいとの連絡を受けた。再開の際は、私どもでできる限りの支援をしたいと思っている。

幸い、当社は多少の什器の破損や、通勤難民で通勤困難な社員はいるものの、先週一週間あまりにも普通なのでびっくりしている。
普段1時間でこれる社員が3時間かかって来たり、サポートも普段どおりにできたり、開発メンバーも全員が出勤し予定通りにスケジュールをこなしている。営業は大阪支店は何事も無く営業活動をしているが、さすがに東京営業はすでに予定のあったスケジュールをこなすだけで、こちらからは連絡を取りづらく手持ちぶたさのようである。

他社からは、お見舞いの広告記事を載せてそれを義援金として寄付しませんか?とか、いろいろな提案を受けたりしている。
しかし義援金という目的の定まらないお金よりも、当社のシステムを利用されている普段から接してお世話になっている被害にあわれた身内のお店様に直接何らかの支援をさせていただきたいと思っている。

この一週間ちょっと、あまりの事態の急変に、ブログも展示会リテールテックの明るい記事を最後にするのではなく、早く更新しなくてはと思ってはいたが、事態のめまぐるしい展開に会社も二転三転せざる終えなくなっている。

地震→津波→原発事故→放射能漏れ→無計画停電→交通手段運休→社員の安全確保、等々

地震や津波による災害はそれだけでも尋常ではない規模であるのに、そこに原発事故が重なるととんでもない。今はまだあまり語るべきではないのかもしれないが、これによりまた多くの人々の経済基盤が失われ、放射能による汚染、人命の危機が起きると思うといたたまれない気がする。そしてテレビや新聞で繰り返される「健康には問題の無いレベルです」何を根拠にそういう言葉を発しているのかわからないが、ちゃんとした情報の提供をしない大本営発表化している。

山口県の父親に電話をすると、安直な答えが返ってくる「そんなに心配することは無い、もうだいぶ収まったんじゃないの?」田舎はNHKニュースと朝日新聞だけの情報源でなにも根拠のある情報が得られない。今は正確な情報を与えて個人が判断すべきなのにその情報すら与えられない。

幸い、東京は多少ガソリンスタンドに車が並んだり、一時期的に水やカップラーメンが店頭から消えたりするが、多少困る程度で貧困ではない。しかし今後とも計画停電や通勤難民が出続け、そして緩やかな放射能汚染が蔓延すれば、東京自体も緩やかにメルトダウンせざる終えない環境になっていく気がしている。

私は常々言い続けていることではあるが、他人の支援するにはまず自分たちが健全でなければ何もできない。企業が通勤難民や無計画停電で経済活動を止められててしまえば、何も支援することができなくなる。そのため、一歩一歩着実に何をするべきなのかを考えている。

私事ではあるが、株式会社ビジコムは1986年3月21日が創業日で今日で25年目を迎えた。
本来であればこのこともちゃんとしたブログにしたためたいとも思っていたが、この時勢、追記程度に留めておきたいと思う。

今は維新、戦後に匹敵する変動期、私自身の25年目の節目にいろいろと考えなくてはいけない時期に差し掛かってるんだと実感している。


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『2011.03.11の記録』

私自身は3.11の日、東京ビックサイトで展示会リテールテックの4日目の最終日、前日までの3日間、お客様の反応がよかったため絶好調で、そして4日目の3時頃に起きた地震で一気に様相が変わった。

長く大きく揺れた地震はビックサイトの高い天井から鉄板が落ち、即席作りの展示機材は幸い大きく崩れることはなかったもののかなり揺れた。
二度目の大きな地震の後、展示会は開催中止となり、
津波の情報が入ってきたため、海辺のビックサイトは危ないと避難指示、何の情報も入らず、携帯のワンセグを見て震源は東北仙台沖、津波が押し寄せてることを知る。

しばらく、ビックサイトの2階に避難していたが、
すべての交通機関がとまってしまい、お台場は陸の孤島、
主催者から何の指示も出ず、機材をそのまま放置して帰るわけにも行かず、「人命優先、何かあれば機材は放置して逃げよ」との指示を出し撤収を始める。

会社も心配であったが携帯が通じず、唯一iphoneのスカイプのチャットにて連絡が取れ様子を知ることができた。会社は8階のため大きく長く揺れ二段重ねのガラスのラックが倒れ割れたとのこと、幸いそのガラスのラックが倒れた場所にいつも座っている社員はは展示会に来てたため難を逃れた。

二時間くらい経ったあと、会社の様子、津波の様子などの情報が集まり始め、不安に思い始めた女子社員たちがパニくりはじめた。泣き叫ぶ女子社員やすでに徒歩で逃げて連絡つかない女子社員、男性社員は会場で撤収作業をしていたが、女子社員だけでも早く引き上げさせたほうがいいということになり、展示会最終日のため車で来てた私は女子社員3名を乗せて会社に向かった。

ちなみに残った男性社員、十数名は一台の会社の車フィットと荷物を運ぶ2トンのレンタカーでビックサイトから引き上げた。交通機関が麻痺してたため徒歩で帰ってくるよりも適切な判断だと思うが、2トントラックは大渋滞に巻き込まれ約6時間も会社までにかかったという。

翌日開く予定であった東京、大阪合同の全社営業会議は地震直後に即中止した。そのため大阪から展示会に参加していたメンバーは翌日早めの新幹線で大阪に帰っていった。あのまま大阪メンバーが東京に取り残されるとそれはそれで心配が増えることになるので早めの帰郷で安心した。

7時ごろ私は脇道を抜けて順当に会社に戻ってきたが、社内はまだざわついていた。ガラスのラックが倒れてきたこと、かなり大きく波打ってビルが揺れたこと(船酔いのようになると)、すべての交通機関が止まっているため帰宅手段が無いこと。エレベータが止まっており会社の前の道路はすでに徒歩で帰宅する人たちで溢れていた。

すでに帰る手段を無くした社員もいたが、比較的近場に住んでいる社員(板橋、中野、練馬など)のために何度か車で江戸川橋から池袋、高田馬場へ送っていった。最初は池袋から少しでも外側に送っていこうと思っていたが、池袋だと山手線を越えるビックリガード、六つ又交差点が大渋滞しており、目白街道、新目白街道、高田馬場までもが大渋滞であった。そのため諦めて池袋にて社員をおろし会社に戻った。その社員たちはその後1~2時間ほどで徒歩で家に着いたという。

二度ほど社員を送り届けて夜の12時ごろ私も自宅に戻り会社に連絡を入れると、まだ2トントラックが会社に戻ってきていないという。あわててまた会社に戻ると夜中の一時ごろやっと会社に到着していた。


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リテールテック2011 

昨日、2011/03/08から
東京ビックサイトでリテールテック2011が開催された。
リテールテックは、流通システムの国内最大の展示会、
毎年、この展示会に向けて各社色々な商品ラインナップを発表してくる。



当社も毎年のことではあるが出展している。
今年は12コマでの出展と去年よりも3コマスペースを拡大、
そこそこのスペースででの出展となった。




今年のブースのコンセプトは業種対応。
去年まで「BCPOS」「TenpoVisor」「みせめぐ」といったような
商品ラインナップを中心にブースを展示したが、
今年は、今までに実績のあるメイン業種をターゲットに、
ドラックストア、スポーツ用品店、産直、文具、
アパレル、サロン・エステ、リサイクル等々、
業種を大きくうたった出展を行なっている。

また今年は、エプソン、日本ヒューレットパッカード(マイクロソフト)、パナソニック、ブラザー、HIC
といったような当社ブース以外でもBCPOSを展示いただいた。


エプソンブース内のでBCPOS


マイクロソフトブース内の日本ヒューレットパッカード展示内のBCPOS


ブラザーブースで展示されるBCPOS

また、当社の今年の目玉は、
お店が見つかる「みせめぐ」iphoneアプリ
顔認証方の来店カウンタ「faceScope」
他社に無いユニークなシステムなので注目して欲しい。

昨日初日の来場者数は41000人と
昨年より5000近く少ない。
ただ、来場者数は少ないものの、内容の濃いお客様が多いね、とのこと、
当社ブースに限っては、一直線に来られるお客様も多く、
一件一件の商談にお客様の意見を聞ける願っても無いチャンスだ。

先週発表したお店が見つかる「みせめぐ」iphoneアプリも
思ってた以上に色々なお客様から相談を受けている。
ダウンロード数も5日で3500ダウンロードを超えてまずまずだ。





夜は、大阪の営業メンバーも会社に来るということで、
会社近くのお店を借りて社内の懇親会、
毎度大騒ぎで社内交流も盛んだ。






今日を含めあと3日、
社員の多くが現場に行き説明してる。
私も明日、あさってはまた現場に向かう予定だ。

みせめぐiphoneアプリデビュー 2話 

みせめぐiphoneアプリデビュー 2話

さて、2/28にリリースしたみせめぐiphoneアプリだが、
表面上、たんなるお店の検索サイトだが
ここに至るまで随分時間がかかった。


みせめぐで紹介されている54万店ものお店は、
すべて一般の消費者が登録したものだ。
データをどこからか引っ張ってきたものでもなく、
2005年から一般の消費者がコツコツ登録してきたものだ。
当社はこの登録に対して、長年ポイントを支給し続けてきた。


2007年あたりからロングテールという言葉が出てきたとき、
私はすぐにうちのビジネスがロングテールだと確信した。
前回も書いたとおり、うちのビジネスはお店のPOSシステムが出発点だ。
しかし、大型店に導入しているのではなく、1店舗からの小さなお店が主力だ。
その一店舗一店舗から月々¥5000ずつもらって当社は成り立っている。
一軒から頂く費用は少ない費用であっても、たくさんのお店に導入すればたくさん大金になる。


大手のPOSメーカーは、100万円近いハード機器を売って利益を上げるが、
当社はパソコンとそのPOS周辺機器、そして月々5000円の費用をもらって会社を運営する。
高い機器(恐竜の頭)を少量売って儲けるより
安い機器(小さなしっぽ)をたくさん集めて利益を得ている。
そのためには、幅広い専門店に売り歩かなくてはいけない。
多くのお店を把握することは当社には必然性があった。


昔はPOSシステムを売っている関係上、
バーコードを当てて引き当てる商品データは常に登録が必要だった。
たとえば、何度も同じ業種のお店(たとえば薬局)にPOSを導入する際も、
毎回、商品データを入力しシステムにデータを入れ込んだ。


ならば、世の中にあるすべての商品データベースを持っていれば、
POSを導入するときにバーコードを当ててデータを作れる仕組みが欲しい。
これがバーコード(JANコード)を検索して、そのお店のデータを作れる仕組み、
JANを検索=janken.jpサイトの出発点だった。


janken.jpは当初、商品のバーコードを登録してポイントを与えるだけのサイトだった。
しかし、それだけではあまり面白くないので、消費者が買物を登録できるようにした。
これが家計簿へ変化した始まりだった。
しかし、ただ単に家計簿を登録するのではなく、どこのお店で買ったかを登録する。
これが、店舗登録の始まりだった。


すべてが、当社に必然性があって、商品登録があり、店舗登録があり、
家計簿登録が出来上がった。


2008年、世の中がPCから携帯の時代に移り始めていた。
若い子達は、PCはいじったことが無くとも携帯は常に身につけていた。
すでにPCだけの時代ではないことに気付いた私が、
家計簿を携帯でもやらせる必要があると感じてたとき、
ふと家計簿サイトを見ると、すでに30万件ものお店が登録されていた。


POSシステムの販売を手がける当社は、
お店が今のシステムだけで満足していないのは感じ取っていた。
POSは単なる売上げ集計機であって、お客を連れてきてくれる機械ではない。
POSよりもプロモーション、お店の期待度はそちらに移行してた。


お店とお客をダイレクトに結びつけるものは、
すでにPCサイトから携帯に移行しつつあった。
ならば、この34万件もの店舗データを使ってお店の携帯サイトを勝手に作ってしまおう。
それを見たお客様が、お店に来れば十分なプロモーションになりある。
そうすれば、お店も喜んでくれるし、そのデータをPOSに結びつければ機能の拡張になる。


最初は、単にお店の携帯サイトを作っただけだった。
しかし、その携帯サイトをどのようにお客様に常に見てもらうかが課題だった。
当初は、お店の商品(メニュー)の紹介やクーポンやチラシを載せればいいと思った。
しかし、消費者は受動的で、積極的な宣伝をしないと見てくれない。
そのため、途中からQRコードを用いて空メールを送り、メール収集して、
お店のイベントと共にメールを配信する方式に代わっていった。


実はこのメールの配信は私は当初、否定的だった。
それはメール配信がプッシュ型で、迷惑メールの温床になりやすいと感じてたからだ。
お客様に迷惑をかけないのは、プル型だと感じてた、
お客様にメリットがある情報をちゃんと載せれば必ずお客様は見に来てくれると。
そのためチラシやクーポンを携帯HPに載せて、お客が見に来てくれるのをひたすら待った。
これは大失敗であった。
一日の携帯HPの閲覧数は数十件、下手をすると一桁で効果はぜんぜん見られなかった。


そのためプッシュ型のメール配信を数十店舗で試してみた。
すると当初はメール配信=迷惑メール、になると思われてたが、
メールの配信回数(月4回以内)、メールの内容によって十分にお客様に喜ばれることがわかってきた。


当初は、メール会員=飲食店、美容院、等々の業種でしか効果が無いと思われていたが、
商店街の中の小さな食料品販売店で、メール配信すると25%~30%もの戻り効果があることもわかってきた。


つまり、必要な人々に必要な情報を与えれば、お客様は喜ばれる。
それから当社ではメールの収集、配信のシステムに力を入れるようになった。


しかし私自身は、まだプル型の構想を捨て切れてはいない。
プッシュ型はメールが届くのだから嫌ようにでも見るが、
プル型はお客様本人がアクセスして見に来るものだ。
そこには毎日見るための仕組みがいる。
そして絶対数の会員がいないことには見に来る人も少なくなる。


iphoneアプリはそういった意味では絶対数を確保するためには欠かせないツールである。


毎日見に来る仕組みは、一つは家計簿だと考えている。
みせめぐが、単にお店を検索するだけのシステムなら毎日見る必要は無い。
しかし、そのお店のチラシやクーポン、家計簿と連動しているなら、
新聞の折込チラシを見るごとく、iphoneも毎日眺めることだろう。
そして有益な情報があれば、その店に行って買物やサービスを受けるだろう。


みせめぐのビジネスモデルは、消費者からお金を取ることではない。
クーポンやメール会員を集めるお店に月額¥1000を出してもらい運営する仕組みだ。
月額¥1000にしたのは、お店に負担の無い価格、多くのお店に加盟してもらいたいための価格だ。


チラシにしてもクーポンにしてもその地域でお店の数が限られているなら、
消費者にとって魅力を感じえられない。
iphone一つを見て、その中に自分のお気に入りのお店が登録されていて、
その中にお得な情報が日々更新される。


絶対数のみせめぐを見る消費者がいて、絶対数の検索されるお店があって
絶対数のみせめぐ会員がいて、絶対数のクーポンやチラシを出すお店があって、
絶対数の商品登録があって、絶対数の商品メーカからの情報や割引クーポンがあれば
小さなお店であっても、小さなメーカーであっても、
大きな売上げと集客と販売が見込めるであろうと確信している。


ビジコムのPOSシステムもASP、SaaSもそうであったが、
最初から利益を求めるのではなく、相対的に利益を享受する仕組みづくりであるならば、
お店様にも消費者にも負担をかけずにいい関係が成り立つものと考えられる。
そのためには、多くの人に知ってもらい利用してもらうことが重要になる。


ビジコムがポータルサイトのようにもっと大きなインフラを持つことが出来たなら、
もっとスピーディに成り立つことだろうが。
誰かいい、ビジネスパートナーはいないだろうか?
それがだめなら、そこは、自分たちで出来る限りコツコツやらざる終えない。

来週からビックサイトでリテイルテックが始まる。
http://www.busicom.co.jp/news/seminar_detail/retail_2011.html

みせめぐも重要だが、本業のPOSシステムもがんばりたい。


お店が見つかる「みせめぐ」iphoneアプリデビュー  

お店が見つかる「みせめぐ」iphoneアプリデビュー
http://iphone.appinfo.jp/apps/416761382/

2011年2月28日に、
お店が見つかる「みせめぐ」のiphoneアプリを発表した。
これは実に半年をかけて開発したiphoneアプリであり、
2/28をもって、当社は念願であるB to Cビジネスに船出をし始めたことになる。

ご存知の方も多いが、当社はBCPOSをはじめとするPOSシステム、
そしてTenpoVisorを中心とする流通向けASP、SaaSを展開する会社である。
私が25年前に会社を興してから一貫として流通システムを作り続けてきた。
そのため主体はB to Bビジネスが中心で、お店を中心にシステム開発を行なってきた。

じゃあなぜ今、B to Cビジネスに乗り出すのか?

4~5年前から私は社内でこういい続けている。
「POSを売るんではなく、POSにまつわるサービスを売れ」と。
ビジコム=POSシステム、という図式は25年間変わってない。
これはこれからも変わりが無く、ずっとPOSシステムを売り続けていくであろう。
ただ当社のPOSシステムは、専用POSではなくパソコンPOSである。
パソコンPOSは、パソコンをベースとした低価格な汎用性のあるネットにつながるPOSシステムだ。
そのために、ちょっとしたアプリケーションをパソコンに入れたり、
ネットと接続し連携を結ぶことによってパソコンPOSには色々な可能性がある。
それを提供したいと考えるのが、POSにまつわるサービスなのである。

お店は消費の低迷や、嗜好の変化、顧客の行動の変化に変革を求められている。
いまや消費者の購買行動は、ネットを無視しては把握しきれない。
そのためにリアル店舗のシステムであるPOSは、単なるお店の集計機であってはならない。

ある大手多くのPOSメーカは、専用機を作り続けるがためにネットとの連動を嫌がる。
POSはネットと連動するものではないと決め付けており、
ネットと繋ごうとするなら、「ウイルスが入ったら責任持ちませんよ」と脅しをかける。
そのために、脅されたお店は、POSとは別にパソコンを購入しそこでネット連動を行なう。
場所もとるし予算もかかるし連動も出来ないし、お店にとっては不便、不都合極まりない。

私の考え方は、POSとはパソコンの中のいちアプリケーションであり、
このアプリが色々なシステムと連動し、お店に便利なサービスを提供するべきだと思う。
だから当社はPOS専用機やPOS専用OSを一切扱わないし、
本来のパソコンとしてPOSも出来るし、ブラウザ・メールも出来るし、ネットとつながるシステムを提供する。
ECサイトとPOSの在庫を連動する「ECPOSリンク」などはその典型的なシステムだ。

そしていまお店が求めているのは、便利なPOSや安いPOSシステムだけではなく、
どうやって売上げを上げていけるか?ってことだ。
POSは単なる売上げや在庫や顧客を集計するだけのマシンに過ぎない。
そしてASP、SaaSはその集計先、その分析先でしかない。
その先にお店が欲しがっているものは、
その顧客や在庫を用いて、どうやって売上げを上げていこうか?という課題である。

POSシステムは便利だけど売上げを上げてくれない。。。

この課題をどうにか解決すべく、お店にお客を導く「みせめぐ」の開発に乗り出すことになる。

ビジコムはここ数年、すでに導入している8000店舗ものお店の意見を収集し分析してきた。
そこにはすでにメール会員やメルマガ会員を活用しているお店が多く存在した。
そして、携帯を少しいじっただけのシステムに月々1万円近くも払っているお店がたくさんあった。
確かにQRコードや空メール、メール配信をお店が単独でやろうとするとサーバーや開発費が異常にかかる。
だからといって、流通の知識の無いシステム屋が、携帯メール配信だけ作ってシステムを売っているのである。

開発費を数十店舗~数百店舗の数で割ってシステムの値段を決めているのだから高いはずである。
ビジコムはBCPOSをはじめASP・SaaSを数千店舗から数万店舗以上の利用を想定してシステム料金を決める土壌がある。
逆に言えば数万店舗利用していただけるような料金で、システムを開発する。
そうして、お店が見つかる「みせめぐ」一店舗月額¥1000-が確定した。
月額1,000円であるならば、お店の負担は極限まで下げられる。
後は私どもがどれだけの店舗を集めて、採算ラインまでもっていけるかだ。

今のお店は集客しようとすれば当然お店を紹介するホームページが必要だと思う。
しかし一時期、ホームページは作ってみたものの、効果が無いという意見がたくさんあった。
それはそのはずだ、高い費用をかけて作ってもそこに誘導するための仕組みが無い。
あったとしてもYahooやGoogleでお店の名前を打ち込んで検索させたり、
長ったらしいURLをお客様に打ち込んでもらったりと、
お客様にHPを見せるのに他力本願で誘導することを怠ってた。
そしてたまに見に来るお客様がいたとしても、
更新処理がされていないお店のHPなんて魅力が無い。二度と来ない。
だから、お店の携帯サイトを作るなんて、とんでもない、ってお店が多かった。

お店のHPに躊躇する原因は、まず費用、採算の合わない制作費だ。
ろくすぽ更新しない、見れもしないHPにお金をかけて作るから無駄になる。
製作を簡略化しお店の人でも作れるHPにすればいい。
これは入力形式を定型フォーマットにして、
お店の人に入力させることによってタダになる。

そして、作ったサイトに対する誘導、
携帯サイトは単なる検索サイトからの誘導だけではなく、独自の誘導方式を持つべきだと。

今凄い勢いで、携帯からスマートフォンへの移行が始まっている。
携帯の中だけの検索に頼っていると、ある日突然検索の順位が変わったり見つからなくなる。
それにスマートフォンへの移行が進めば、携帯検索はPC検索に移行する。
iphoneはスマートフォンでのなかでも、シェア、操作性は優れている。
今のところアンドロイド製のものと比べても操作性はダントツいい。
不満はキャリアがつながりにくいことだが、これは随時回線の改善、
またはキャリアの増加で変わっていくことだろう。
iphoneでの独自のお店への誘導方式を持つことによって、
お店へお客様の誘導方式が変わってくる。

前置きがが長くなったが、これがお店が見つかる「みせめぐ」のiphoneアプリを作った目的だ。

「みせめぐ」iphoneアプリは、当初20万ダウンロードを目標としている。
20万ダウンロードという目標は、iphoneアプリというインフラを使えば無償であればそれほど難しくは無い。
20万ダウンロードした人の10%が常にお店を探すのに使ってくれればかなりの利用頻度になる。

しかし54万件のお店はすでに登録済みだが、まだまだ登録されていないお店がたくさんある。
それは一般の人が簡単にお店も登録できる仕組みづくりにした。
いうなれば消費者みんなで作り上げる店舗紹介サイトだ。
そこだけを見れば、食ベログにいてるかもしれないが、食ベログは飲食店だけだ。
私どものお客様(BCPOS利用店)は、物販・専門店も多い。
それらのお店もちゃんと紹介できるように考えたのが「みせめぐ」だ。
だから「買う」「食べる」「楽しむ」「暮らす」という4つの大カテゴリーから始まった。

そして消費者がお店を探す探し方にも大きく5つあると考えた。
「現在地」「住所」「路線・駅」「名前」「電話番号」
これらのどの検索からもお店を探すことが出来る。
探せなかったときは登録して欲しい。

そして私が特にこだわったのがブックマーク(お気に入り店舗)だ。
一度行ったことのあるお店でも、お店の名前など覚えていないことが多い。
(女性は良く覚えてるみたいだが、男性はお店やブランドは後回しだ)
そして場所も、駅も、行き方も忘れてしまったりする。
(特に時間が経てばなおさらだ)
そうすると、やはりブックマーク、記憶をするシステムが欲しかった。

個人ごとに記憶をするにはやはり登録、ログインは必要である。
しかしながら、携帯やスマートフォンは固体固有ナンバーを持っているので、
一度登録をすれば、ログオフしない限りログインを省略できるようにした。
これにより、いつでも自分のお気に入りの店舗をすぐに呼び出すことが出来る。

これが他のアプリだと、毎回最初から条件を入力して検索しなくてはならない。
そして登録が有料のサイトは、お店が掲載をやめたとたん見つからなくなる。
「みせめぐ」はお店の基礎掲載も原則無料のため情報は決してなくならない。
有償プラン(オーナープラン)を辞めてもそのお店のクーポンやメニューが見れなくなるだけだ。

そしてお店からのメリットとすれば、
原則基礎登録は無料のため、お店の携帯サイトが無料で作成できる。
そして有料プラン(オーナープラン)は、
地図上の検索では一般のお店より目立つピンの色になり、
検索リスト上では必ず上位に表示され、そしてそのお店のメニューや商品を紹介でき、
空メールによるメール会員の収集とそのお客の条件によるメール配信、
そしてお客様からの意見を収集するご意見番窓口の作成など、
月額1,000円でこれだけ出来るのか?というほどのメニューを用意している。

ビジコムはよく「こんなシステムを月額1,000円で出来るね?」って言われる。
開発費やサーバー維持費、その他もろもろなどを考えると当初3年間は採算は無理だ。
これがよく、わたしの道楽、といわれるゆえんだ。
しかしながら、3年以降は十分な採算が取れると考えている。
3年後には「みせめぐ」を利用するお店の数が5000店舗を超えているだろう。
そして、そのお店の一部には、その連携サービスから
私どものPOSやASP・SaaSも利用してくれるお店やチェーン店、商店街も増えてくることだろう。
そう考えると、たった1000円の携帯サイトであっても当社にすれば十分に採算が取れる。
ちょっと2~3年我慢して先行投資をするだけだ。

これは会社の規模が大企業に比べそれほど大きき無く、
そして10年以上黒字を続けてきた当社だから出来ることだと思っている。

実はこの「みせめぐ」iphoneにはもう一つの面白みがある。
それは家計簿だ。
これこそ社内で究極の「社長の道楽」と呼ばれているものだが、
これについての私の意見は次回書きたいと思う。

http://iphone.appinfo.jp/apps/416761382/